2010年9月1日水曜日

USB (Universal Serial Bus)

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USBはインターフェイスの規格のひとつで、コンパック、DEC、IBM、インテル、マイクロソフト、NEC、ノーザンテレコムの7社が1996年にまとめた。これまでのパソコンの周辺装置は、たとえば外付けHDDならSCSI、プリンタはセントロニクス(またはパラレル)、モデムはRS-232Cという風に機器に応じてさまざまなインターフェイスだった。

インターフェイスが異なればそれに使用するケーブルもコネクタも異なっているため、さまざまなケーブルを所定のコネクタに接続しなければならない。パソコン移設などのためにバラバラにするとまた元に戻すのが一苦労だった。こうした面倒を解消する意味でもUniversalなUSBの登場は必然だった。

USBの特長はいわゆるプラグアンドプレイ。パソコンの電源を入れたまま、自由にUSBコネクタを抜き差しできること。USBに慣れてしまうと意外に思うかも知れないが、 従来のインターフェースでは、パソコンのスイッチを入れる前にすべての周辺機器を接続しておかなくてはならなかった。 USBは必要なものを必要なときに接続すれば良いし、5V、500mA以下であれば電源もUSBから直接供給できる。小さい機器なら文字通りコネクタつなぐだけですべてOKなので、コンピュータの取り扱いが格段に手軽になった。
usbnet
また、USBは最大で127台のUSB機器を接続することができる。たくさんのUSB機器を接続する時はSCSIのようなディジーチェーンではなく、USBハブという機器を介してツリー状に接続する。1個のコンセントにたくさんの家電品をつなぐことができるように、USBも同様のタコ足配線スタイルで多数の機器を接続できる。

コネクタの形状は主にAプラグとBプラグの2種類があり、パソコンに近い側にAプラグ、周辺機器に近い側にBプラグが使用される。デジタルカメラのような携帯機器に接続する場合、マイクロBプラグ(ミニプラグ)という小型のものが使われる場合もある。下の写真はAプラグ-Bプラグ(黒)とAプラグ-マイクロBプラグ(グレー)。

USBのデータ転送速度は12Mbps。このスピードはマウスやキーボードに使うのなら十分速いが、ハードディスク接続には少し無理。そこで1999年10月、40倍の速度に相当するUSB 2.0(480Mbps)の規格が発表された。現在使われているのはほとんどがこれで、ハードディスクの高速データ伝送も可能になり、文字通りUniversalなインターフェイスとなった。

さらに、USB2.0でも大容量動画データなどの伝送にはまだ十分ではないため、USB2.0より10倍高速の5Gbps程度を実現しようという目標計画が2008年11月に策定された。

いよいよ2010年9月、次世代のUSB規格である「USB3.0」の具体的概要が明らかに。データ転送速度は、現行の10倍となる最大4.8Gbps以上になる見 込み。ちなみに「bps」とはビット・パー・セカンドの略で、1秒間あたりに最大何ビットのデータを転送できるかを表す。ただし、我々がパソコン で扱うファイルの容量は“バイト”という単位で表されており、両者の関係は8ビット=1バイト。つまり4.8Gbpsならば、“1秒間あたり600Mバイ ト”のデータを転送できるという意味になる。理想値ではあるが、USB3.0はCD-ROM一枚分のデータ量を約1秒でコピーできる規格というわけ。

USB3.0が普及すれば、ギガバイト単位のファイルをほんの数秒でUSBメモリーに転送できるなど、大容量ファイルの扱いがますます便利になる。対応機器が登場するようになるとデジタルカメラの画像やHD動画データなども快適に伝送できる環境に。

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